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契約更新 2026.10.15

ファクタリングの申込みから入金までの流れ

結論

ファクタリングは、書類の準備、申込みと見積り、審査、条件の提示、契約、債権譲渡の手続き(通知・承諾・登記)、入金、売掛金の精算という順に進みます。かかる日数は会社や条件、書類のそろい方で大きく変わります。急ぐときほど、書類を先にそろえ、契約書を読む時間を確保することが大切です。

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  • 7章見出し
  • 6件公的な出典

フファクタリング図鑑編集部(執筆)・公開 2026.10.15

ファクタリングの申込みから入金までの流れ
01

全体の流れ

ファクタリングは、売掛金(取引先からまだ受け取っていない代金)を期日前にファクタリング会社へ売って現金にする取引です。法的には債権の売買(債権譲渡)契約にあたります。申込みから精算まで、おおむね次の順に進みます。

段階 やること 主な確認点
1 準備 請求書や通帳などの書類をそろえる 売る売掛金を決める
2 申込み・見積り 売掛金の額や支払日を伝える 手数料の目安と計算方法
3 審査 書類を出し、質問に答える 売掛先の信用と取引の実在
4 条件の提示 買取額・手数料・方式の提示を受ける 実質年率と費用の内訳
5 契約 契約書を読み、署名する 償還請求・買戻しの有無
6 債権譲渡の手続き 通知・承諾・登記のいずれかを行う 売掛先に知られるかどうか
7 入金 買取代金が振り込まれる 契約書どおりの金額か
8 精算 売掛金の支払日に精算する 2社間は期日までに送金

このうち、利用者の準備で早くできるのは1〜3と5です。逆に、書類の不足や、売掛先についての質問への回答の遅れがあると、その分だけ全体が後ろにずれます。

かかる日数は会社や条件、書類がそろっているかで大きく変わるため、一律には言えません。以下、段階ごとに説明します。

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1〜2 準備と申込み・見積り

最初に、どの売掛金を売るかを決めます。売掛先の会社名、請求額、支払日がはっきりしたものが対象です。売掛先が複数あるときは、長く取引が続いていて、これまで期日どおりに払ってくれている先の売掛金を選ぶと、審査で説明しやすくなります。あわせて、ふだんの取引で売掛金が入金されている記録をそろえておくと、審査が進みやすくなります。

一般に求められやすい書類は次のとおりです。必要な書類は会社によって違うため、申込みの前に確認してください。

  • 売る売掛金の請求書(あわせて契約書や注文書、納品書など、取引の実在がわかるもの)
  • 入金の記録がわかる通帳やネットバンキングの明細
  • 本人確認書類、法人なら登記事項証明書など
  • 決算書や確定申告書

そろわない場合の代わりの書類は必要書類と代わりの書類にまとめています。

見積りの段階では、手数料の目安だけでなく、何によって手数料が変わるのか、手数料以外の費用(登記の費用など)があるかを聞いてください。あわせて、契約書のひな形を先に見せてもらえるかも確かめておくと、契約の段階で慌てずに済みます。

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3〜4 審査と条件の提示

審査では、利用者の信用よりも、売掛先がきちんと払ってくれるかと、その売掛金が本当にあるかが中心に見られます。ファクタリング会社にとっては、売掛先からの入金が回収の元手になるからです。売掛先との取引の続き具合、過去の入金の記録、請求書と通帳の金額の一致などが確かめられます。

審査の途中で、売掛先との取引の始まりや、今後も取引が続く見込み、請求書の中身(何を納めた代金か)などを聞かれることがあります。答えに迷うときは、推測で答えず、確かめてから返事をしてください。事実と違う説明をすると、後で契約違反を問われるおそれがあります。

複数の会社に申し込んで見積りを比べるのも一つの方法です。その場合は、同じ売掛金を二重に売ることにならないよう、契約するのは1社だけにします。同じ売掛金を二つの会社に売ると、深刻なトラブルになります。

審査が終わると、買取額、手数料、2社間か3社間か、債権譲渡登記をするかどうかなどの条件が示されます。ここで確かめたいのは次の2点です。

  • 実質年率:式は「手数料額 ÷ 手取り額 ÷ 入金までの日数 × 365」。たとえば手数料10%・入金まで30日なら、10 ÷ 90 ÷ 30 × 365 = 約135%です。電卓で確かめられます。
  • 手数料以外の費用:見積りになかった名目の費用が加わっていないか、手取り額がいくらになるかを数字で確かめます。

手数料の水準は会社や条件によって幅があり、一般に2社間は3社間より高くなりやすいとされます。

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5 契約で読むところ

契約は、対面のほか、電子契約で行う会社もあります。どちらでも、署名の前に契約書の全文を読み、控えを受け取ってください。特に次の点は外せません。

  • 契約の種類が「売買」「債権譲渡」と明記されているか
  • 売掛先が払えなかったとき、利用者に買戻しや支払いの義務がないか(償還請求権の有無)
  • 2社間の場合、回収したお金をいつまでに送るか、遅れたらどうなるか
  • 買取額・手数料・その他費用の金額が見積りと同じか

金融庁は、回収できないときに利用者が債権を買い戻す、または自分の資金で払うと定めた取引は、契約書に「売買」と書かれていても貸金業に当たるおそれがあると注意しています。詳しい読み方は契約書で確かめる箇所で説明しています。

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6 債権譲渡の手続き(通知・承諾・登記)

売掛金を売ったことを売掛先などに主張するには、法律上の手続き(対抗要件)が必要です。売った側から売掛先への通知か、売掛先の承諾がいります。※1売掛先以外の第三者(二重に譲り受けた人や差押えをした人など)に主張するには、その通知や承諾を確定日付のある書面で行う必要があります。

方式 主な手続き 売掛先に知られるか
3社間 売掛先へ通知する、または承諾をもらう 知られる
2社間 通知は出さず、債権譲渡登記で第三者への対抗要件を備えることがある 登記だけなら、すぐには知られない

債権譲渡登記は、法人が金銭債権を譲渡したときに、登記をすることで確定日付のある通知があったものとみなす制度です。※2法務省も、法人による金銭債権の譲渡についての制度と説明しています。個人事業主はこの登記を使えないため、2社間でどう扱うかを事前に確認してください。登記の詳しい説明は債権譲渡登記とはにあります。

売掛先との契約に「債権を譲渡してはいけない」という特約(譲渡制限特約)がある場合も、譲渡そのものの効力は妨げられません。※3ただし、特約を知っていた、または重大な過失で知らなかった譲受人に対しては、売掛先が支払いを拒めることがあります。※4特約があるときは、申込みの段階で伝えておきましょう。

この章の根拠(4件)
  1. 民法467条
  2. 動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律4条
  3. 民法466条2項
  4. 民法466条3項
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7〜8 入金と、その後の精算

契約と手続きが終わると、買取代金が振り込まれます。振込額が契約書の手取り額と一致するかを、すぐに確かめてください。

入金のあとは、契約書の控え、見積書、振込の記録、やりとりのメールなどをひとまとめにして保管してください。決算や税務申告で手数料を処理するときにも、後でトラブルになったときの相談にも使います。仕訳の考え方は会計の専門家に確認すると安心です。

その後の精算は、方式によって違います。

  • 3社間:売掛先が支払日に、ファクタリング会社へ直接払います。利用者が送金する手間はありません。
  • 2社間:売掛先はこれまでどおり利用者に払い、利用者がそのお金をファクタリング会社へ送ります。契約で決めた期日までに送るのが利用者の役目です。

売掛先の支払いが遅れたとき

売掛先の支払いが支払日より遅れそうなときは、わかった時点ですぐファクタリング会社に連絡してください。どう扱われるかは契約によって決まります。償還請求権のない契約(ノンリコース)なら、売掛先が払えないことによる損は、原則としてファクタリング会社が負います。一方、償還請求権のある契約では、利用者が代わりに払うよう求められることがあります。どちらの契約なのかは、5の段階で確かめておきたい点です。

2社間で受け取ったお金をほかの支払いに回してしまうと、契約違反になります。支払日と送金日をカレンダーに入れ、売掛先からの入金を確認したらすぐ送る、と決めておくと安全です。

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急ぐときの準備と、使わない方がよい場合

入金を急ぐときにできるのは、書類を先にそろえ、問い合わせにすぐ答えられるようにしておくことです。夕方以降や休日の振込は、銀行の稼働状況にも左右されます。申込み先が決まっていない場合は、会社一覧で対応する方式や入金までの目安を見比べてから申し込むと、やり直しを減らせます。

一方で、次の場合はファクタリングを急がない方がよいでしょう。

  • 契約書を読む時間を与えられない、控えをもらえない
  • 買戻しや償還請求の定めがある
  • 実質年率で見た負担が、事業の利益で払える水準を超える
  • 売掛金の支払日が近く、支払いを数日待ってもらえば間に合う(日数が短いほど、同じ手数料でも実質年率は高くなります)

ほかの方法として、融資(利息は法律の上限の範囲。元本100万円以上なら年15%まで※1)、仕入先への支払いの延期の相談、国税の納税が難しいときの猶予の申請も比べてください。国税庁によれば、換価の猶予の申請は原則として納期限から6か月以内に行います。

この章の根拠(1件)
  1. 利息制限法1条
出典(6件)公的機関の資料・法令。2026.10.15に確認
  1. ファクタリングの利用に関する注意喚起:金融庁www.fsa.go.jp
  2. 民法(e-Gov法令検索)laws.e-gov.go.jp
  3. 動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(e-Gov法令検索)laws.e-gov.go.jp
  4. 法務省:第1 債権譲渡登記制度とは?www.moj.go.jp
  5. 利息制限法(e-Gov法令検索)laws.e-gov.go.jp
  6. 猶予の申請の手引(国税庁)www.nta.go.jp

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