一括相談無料 資金調達診断 →

法律更新 2026.10.17

経営者保証とは?外す3つの条件と頼み方、ファクタリングの連帯保証の意味

ハカセ
結論

経営者保証は、会社の借入を経営者個人が保証し、会社が返せないときに代わりに払う約束です。法人と個人の分離・財務基盤・情報開示の3要件を満たせば外せる可能性があります。外す手順と、ファクタリングで保証を求められたときの読み方を説明します。

初めての方へファクタリングを使う前に知る5つのこと・申込みから入金まで →

フファクタリング図鑑編集部(執筆)・公開 2026.10.17

経営者保証とは?外す3つの条件と頼み方、ファクタリングの連帯保証の意味

銀行で融資を受けるとき、「社長に連帯保証人になっていただきます」と言われることがあります。これが経営者保証です。会社が返せなくなれば、社長の預金や自宅にまで請求が及びます。

この記事は、会社の借入で保証人になっている、またはこれからなる中小企業の経営者に向けて書いています。経営者保証の意味、外すための3つの条件(経営者保証ガイドライン)、外す手順、ファクタリングで保証を求められたときの読み方を、金融庁・日本政策金融公庫の公表資料と法律の条文で説明します。

この記事を7枚で

1 / 7
銀行 会社 社長 融資 保証 3つの要件を整えて、外す

この記事の流れ

社長の保証は、条件を整えて外す

この記事で何がわかるの?

経営者保証は、会社の借入を社長個人が保証する約束です。意味、外すための3つの要件と手順、ファクタリングでの保証の読み方、返せなくなったときの整理を7枚で説明します。

会社の返済が止まったとき ふつうの保証 「先に会社へ」 と言える 連帯保証 社長にすぐ 全額を請求できる 経営者保証はほとんどが連帯保証

POINT 1

「まず会社に」とは言えない

連帯保証だと、何が困るの?

経営者保証はほとんどが連帯保証です。会社の返済が止まれば、金融機関は社長にすぐ全額を請求できます。個人の根保証には上限の額(極度額)が必要です。

この章を読む
① 分離会社と社長のお金を分ける② 財務基盤会社だけで返せる力③ 透明性試算表などを定期的に出す

POINT 2

外すための3つの要件

保証を外すには、何が必要?

ガイドラインは、会社と社長のお金の分離、会社だけで返せる財務基盤、試算表などの定期的な開示の3つを求めています。満たせば保証なしを検討してもらえます。

この章を読む
1保証の一覧2自己点検3資料をそろえる4申し入れる

POINT 3

準備してから申し入れる

どうやって申し入れればいい?

保証の一覧を作り、社長への貸付金などを点検し、決算書・試算表・資金繰り表をそろえて申し入れます。足りない点の説明を求め、次の決算で再び申し入れます。

この章を読む
12.2%2015年度21.6%2019年度47.6%2023年度55.7%2025年度

POINT 4

新規融資の55.7%は保証なし

保証なしの融資は、増えているの?

民間金融機関の新規融資のうち、経営者保証に頼らない融資は2015年度の12.2%から2025年度は55.7%に増えました。公庫の特例や保証協会の制度もあります。

この章を読む
代表者の保証は、何を保証するか送金義務守れば請求なし表明保証守れば請求なし買戻し借入と同じ重さ

POINT 5

ファクタリングは保証の中身を読む

ファクタリングで保証を求められたら?

ファクタリングは売買なので、本来は保証人がいりません。保証の条があれば、売掛先が払わないときの買戻しまで含むかを確かめます。含むなら借入と同じです。

この章を読む
50歳の社長が手元に残せる現金の目安 破産 99万円 ガイドライン 462万円 生計費33万円×11か月+99万円 上限の目安。早く始めるほど残せる

POINT 6

返せないときは早く整理する

返せなくなったら、どうなるの?

ガイドラインで整理すると、自由財産に加えて生計費などを残せる可能性があります。50歳なら現金で最大462万円ほどが目安。会社の手続き中に始めます。

この章を読む
01

結論:経営者保証は「会社が返せない分を社長が払う約束」。3つの条件で外せる余地がある

社長

経営者保証って、外せるものなの?

会社が返せない分を社長が払う約束ですが、3つの条件を整えれば外せる余地があります。民間の新規融資の55.7%は、もう保証に頼っていません。待つのではなく、こちらから申し入れるものです。

ハカセ

経営者保証の要点は、次の4つです。

  • 意味:会社の借入を、経営者個人が保証する契約です。ふつうは連帯保証なので、会社が払わないと、金融機関は社長にすぐ請求できます。
  • 外す条件は3つ:経営者保証ガイドラインは、法人と経営者の資産・お金の分離、財務基盤の強化、経営の透明性(情報開示)の3つを求めています。満たせば、保証なしの融資や今の保証の解除を検討してもらえます。
  • 外す道は広がっている:民間の金融機関の新規融資のうち、経営者保証に頼らない融資は2025年度に55.7%でした。公庫の特例や、信用保証協会の保証料を上乗せして保証を外す制度もあります。
  • ファクタリングでは中身を読む:売掛金の売買なので、本来は保証人がいりません。保証を求められたら、何を保証するのかを契約書で確かめます。売掛先が払わない分まで保証するなら、借入とほとんど変わりません。

保証は、外れるまで待つものではありません。こちらから条件を整えて、申し入れるものです。金融機関は、保証を付けるときに「どこが足りないか」「どう改善すれば解除の可能性が高まるか」を説明することになっています。

この記事は、次の順で説明します。

  1. 経営者保証とは:連帯保証の意味と、求められる理由
  2. 経営者保証ガイドラインの3つの要件と、金融機関の約束
  3. 経営者保証を外す手順
  4. 数字で確かめる:無保証の融資の割合と、手元に残せる額の目安
  5. ファクタリングで連帯保証人を求められたとき
  6. 保証を外せない・付けたくないときの、ほかの方法
  7. 会社が返せなくなったときの、保証債務の整理
  8. よくある失敗と注意点
経営者保証で押さえる4つのこと
会社の借金を社長も負う連帯保証なので「先に会社へ請求して」とは言えない
3つ外すための要件法人と個人の分離、財務基盤、情報開示
55.7%保証に頼らない新規融資民間金融機関の2025年度の件数の割合
ファクタリングは保証の中身を読む売掛先の不払いまで保証するなら、借入と同じ
02

経営者保証とは:連帯保証の意味と、金融機関が求める理由

社長

会社の借金なのに、なぜ社長が払うことになるの?

経営者保証はほとんどが連帯保証で、「先に会社に請求して」とは言えません。会社の返済が止まれば、金融機関は社長にも全額を請求できます。保証の契約は書面などでなければ効力がありません。

ハカセ

経営者保証は、中小企業の経営者による個人保証のことです。※1会社が借りたお金を、経営者が個人として保証します。会社と社長は法律上は別の人なので、保証がなければ、会社の借金を社長が払う義務はありません。

保証人は、借りた本人(主たる債務者)が払わないときに、代わりに払う責任を負います。※2保証の契約は、書面か電子の記録でしなければ効力がありません。※3

連帯保証は「まず会社に」と言えない

金融機関が求める経営者保証は、ほとんどが連帯保証です。ふつうの保証人には、「先に会社に請求して」「会社の財産から先に取って」と言える権利があります。連帯保証人には、この2つの権利がありません。※4

つまり会社の返済が止まれば、金融機関は会社と社長のどちらにでも、全額を請求できます。保証の額が融資と同じ額で書かれていれば、社長の負担も同じ額です。

金融機関が経営者保証を求める理由

ガイドラインは、経営者保証には「経営への規律付け」と「信用補完」の役割があるとしています。※1中小企業では、会社のお金と社長のお金が混ざりやすく、会社の財産だけでは返済の力が見えにくいからです。

一方で、経営者保証は思い切った事業展開や、早めの事業再生・事業承継を妨げるとも指摘されています。そこで2013年12月に、保証に頼らない融資と、保証の整理のルールをまとめた経営者保証ガイドラインが公表されました。

2020年4月の民法改正で、個人の保証に決まりが増えた

個人が保証人になるときの決まりは、民法の改正で厳しくなりました。経営者保証に関係するものは次のとおりです。

決まり 中身 経営者に当てはまるか
個人根保証の極度額 将来の取引の債務までまとめて保証する「根保証」は、上限の額(極度額)を書かないと効力がない 当てはまる。取引の種類を問わない
公正証書での意思確認 事業の借入の保証は、契約前1か月以内に公証役場で保証の意思を示す公正証書がいる 取締役・議決権の過半数を持つ株主などは除かれる
契約時の情報提供 会社は保証を頼むとき、財産と収支、ほかの債務、担保の状況を保証人に伝える 当てはまる(保証人が個人なら)
返済状況の情報 頼まれて保証した人が求めれば、債権者は遅れの有無や残高を伝える 当てはまる
期限の利益の喪失の通知 会社が分割で返す権利を失ったら、債権者は2か月以内に保証人へ知らせる 当てはまる。通知が遅れた間の遅延損害金は請求できない

表のうち、経営者がいちばん気にすべきは極度額です。銀行の融資だけでなく、取引先やファクタリング会社との継続的な契約で保証するときにも当てはまります。※5

個人事業主の場合は、借り手が自分自身なので、そもそも経営者保証はありません。ただし配偶者や後継者が保証を求められることはあります。ガイドラインは、事業に一緒に従事する配偶者や、健康上の理由で事業を引き継ぐ予定の人の保証も対象に含めています。※6

この章の根拠(6件)
  1. 経営者保証に関するガイドライン「はじめに」
  2. 民法446条1項
  3. 民法446条2項・3項
  4. 民法452条・453条・454条
  5. 民法465条の2・465条の6・465条の9・465条の10・458条の2・458条の3
  6. 経営者保証に関するガイドライン3項(2)
03

経営者保証ガイドラインとは:外すための3つの要件と、金融機関の約束

社長

保証を外すには、何がそろっていればいいの?

ガイドラインが求めるのは、会社と社長のお金の分離、会社だけで返せる財務基盤、試算表などの定期的な開示の3つです。社長への貸付金を精算する、といった具体策が挙がっています。

ハカセ

経営者保証ガイドラインは、日本商工会議所と全国銀行協会が共同で設けた研究会が2013年12月に公表し、2014年2月1日から適用されているルールです。※1法的な拘束力はありませんが、会社・保証人・金融機関が自発的に尊重し、守ることが期待されています。※2

対象になるのは、借り手が中小企業で、保証人がその経営者である保証契約です。会社と保証人が返済に誠実で、求めに応じて財産の状況を開示していることと、反社会的勢力でないことも条件です。※3

保証なしで借りるための3つの要件

ガイドラインは、会社が保証なしで資金を調達したいなら、まず次の経営状況であることを求めています。※4

要件 ガイドラインの言い方 具体的にすること(例)
① 法人と経営者の分離 業務・経理・資産の所有を会社と経営者で分け、役員報酬・配当・オーナーへの貸付などのやりとりを社会通念上適切な範囲にとどめる 会社から社長への貸付金を精算する。社長名義の本社・工場・営業車を会社の所有にする。私的な支払いを会社の経費にしない
② 財務基盤の強化 財務状況と経営成績を改善し、返済の力を高めて信用力を強くする 利益を出して内部留保を積む。会社の資産と収益だけで返せる状態にする
③ 経営の透明性 資産・負債(経営者のものを含む)や事業計画、業績の見通しを、正確に開示・説明する 決算書だけでなく、試算表や資金繰り表を定期的に出す。計画が変わったら自分から報告する

具体例は、ガイドラインの案内リーフレットに挙がっているものです。①と③には、公認会計士や税理士など外部の専門家に確かめてもらい、その結果を金融機関に示すことが望ましい、とも書かれています。

金融機関の側は、次の5つの状態が将来も続くと見込めるときに、保証を求めない可能性を検討するとされています。※5

  • 会社と経営者個人の資産・経理が明確に分かれている
  • 会社と経営者のあいだのお金のやりとりが、社会通念上適切な範囲を超えない
  • 会社だけの資産・収益力で返済できると判断できる
  • 会社から適時に財務情報が出てくる
  • 経営者などから十分な物的担保の提供がある
経営者保証を外す話を始める前の自己点検
  • 会社から社長への貸付金・仮払金がない決算書の貸借対照表の資産の部を見る
  • 役員報酬・配当が利益に比べて大きすぎない損益計算書と株主資本等変動計算書を見る
  • 本社・工場・営業車が会社の名義社長名義なら、会社に移せるかを考える
  • 試算表・資金繰り表を毎月出せる決算書だけの開示では透明性が足りないと見られやすい
  • 直近の決算で債務超過公庫の特例や保証協会の制度でも、条件から外れやすい
  • 返済の遅れ・リスケ中まず返済を正常に戻すことが先になる

保証を付けるときに、金融機関が守ること

保証が必要と判断した場合も、金融機関は次の3点を、会社と保証人に丁寧かつ具体的に説明することになっています。※6

  1. 保証契約がなぜ必要か
  2. 保証の請求は、一律に保証金額の全額ではなく、そのときの保証人の資産の状況などを考えて範囲を決めること
  3. 保証の必要がなくなれば、変更や解除の見直しがありうること

保証金額は、形式的に融資額と同じにせず、保証人の資産と収入、担保の状況などを見て決めるとされています。※72023年4月からは監督指針の改正で、「どの部分が足りないから保証が必要か」「どう改善すれば解除の可能性が高まるか」の説明と記録が金融機関に求められています。※8

さらに2026年4月1日からは、2023年3月より前に結んだ保証契約にも、同じ説明と記録を求めることが監督上の着眼点として明確になりました。※9古い保証契約が残っている会社は、改めて説明を求めやすくなっています。

この章の根拠(9件)
  1. 経営者保証に関するガイドライン8項(1)
  2. 経営者保証に関するガイドライン2項(1)
  3. 経営者保証に関するガイドライン3項
  4. 経営者保証に関するガイドライン4項(1)
  5. 経営者保証に関するガイドライン4項(2)
  6. 経営者保証に関するガイドライン5項(1)
  7. 経営者保証に関するガイドライン5項(2)
  8. 経営者保証改革プログラム(2022年12月23日)
  9. 金融庁「地域金融力強化プラン」を踏まえた監督指針の一部改正の概要(2026年2月20日)
04

経営者保証を外す手順:今の保証の解除と、次の融資を無保証にする

社長

金融機関には、どう切り出せばいい?

保証の一覧を作り、3つの要件を自己点検し、決算書や資金繰り表をそろえて申し入れます。足りない点の説明を求め、直したら次の決算で再び申し入れます。全部外せないなら軽くする相談も。

ハカセ

経営者保証を外す道は、「今ある保証を解除してもらう」と「次の融資を保証なしで借りる」の2つです。どちらも、会社の側が準備して申し入れるところから始まります。ガイドラインも、解除を申し入れる前に、3つの要件を将来も保てるよう努めることを求めています。※1

  1. 今の保証契約を一覧にする:金融機関ごとに、どの融資を保証しているか、根保証か、保証の額や極度額はいくらかを書き出します。契約書の控えがなければ、金融機関に写しを頼みます。
  2. 3つの要件を自己点検する:上の自己点検の6項目を確かめます。社長への貸付金があれば、返済の計画を立てます。事業に使う社長名義の資産は、会社に移せるかを税理士に相談します。
  3. 開示の資料をそろえる:直近の決算書2〜3期分、最新の試算表、今後の資金繰り表、事業計画を用意します。顧問税理士に、会社と個人の分離の状況を確かめた書面を作ってもらえると説得力が増します。
  4. メインの金融機関に申し入れる:「経営者保証ガイドラインに沿って、保証の解除(または次の融資の無保証)を検討してほしい」と伝えます。足りない点があれば、どこをどう直せばよいかの説明を求めます。
  5. 全部外せないなら、軽くする:保証の額を減らす、条件付きの保証にする、などの形を相談します。条件付きの保証は、下で説明します。
  6. 次の決算で、もう一度申し入れる:説明された改善点を直したら、決算書を添えて再び申し入れます。説明がないなど対応に納得できないときは、金融庁の経営者保証の相談窓口に相談できます。

手順の4で大事なのは、口頭で終わらせないことです。説明された内容と日付をメモに残し、次の申し入れで「前回言われた点はこう直した」と示します。

保証を全部外す以外の形:条件付きの保証と、代わりの手法

ガイドラインは、経営者保証の働きを代わりに果たす融資の手法を、金融機関がそろえるよう求めています。※2

  • 停止条件付保証契約:会社が約束(財務の条件などの特約)を破らない限り、保証の効力が生じない契約
  • 解除条件付保証契約:会社が約束を守っていれば、保証の効力がなくなる契約
  • ABL(流動資産担保融資):売掛金や在庫を担保にして借りる方法
  • 金利の上乗せ:保証を付けない代わりに、金利を少し高くする方法

金融庁の集計では、2025年度にこうした代わりの手法を使った新規融資は7,997件でした。無保証の融資(121万3,263件)に比べると少数です。

公的な制度で、保証を付けずに借りる

日本政策金融公庫(以下、公庫)の国民生活事業には「経営者保証免除特例制度」があります。税務申告を2期以上している法人なら、次の2つを満たすと対象になります。※3

  • 会社と代表者の一体性が一定程度解消されていることを、公庫が確認できる(事業上の必要がない会社から経営者への貸付金などがない)
  • 直近2期の減価償却前経常利益が2期続けて赤字でない、または直近の決算で債務超過でない

このほか、創業前や申告2期未満、物的担保を出す場合、取引金融機関も保証を免除している場合など、全部で7つの入口があります。利率の上乗せはありません。審査の結果、希望に沿えないこともあると案内されています。公庫の融資全体の流れや書類は、日本政策金融公庫の融資の申込み手順と必要書類で説明しています。

銀行の融資に信用保証協会の保証を付ける場合は、2024年3月15日から「事業者選択型経営者保証非提供制度」が使えます。法人が一定の要件を満たせば、保証料率を年0.25%か0.45%上乗せして、経営者保証を付けないことを選べます。※4要件と保証料の計算は、信用保証協会の保証付き融資と保証料にまとめています。

創業から5年以内のスタートアップには、経営者保証をとらない信用保証の制度(保証の上限3,500万円・無担保)が、2023年3月に始まる制度として示されました。※5

代表者を交代するとき

事業承継では、前の経営者の保証を後継者に当然に引き継がせない、とガイドラインは定めています。金融機関は、後継者の保証が必要かを改めて検討し、前の経営者から解除を求められたら、実質的な経営権が残っているかなどを見て判断します。※6交代の半年ほど前から、保証の扱いを金融機関と話し合っておきます。

この章の根拠(6件)
  1. 経営者保証に関するガイドライン6項(1)
  2. 経営者保証に関するガイドライン4項(2)
  3. 日本政策金融公庫「経営者保証免除特例制度」
  4. 島根県「事業者選択型経営者保証非提供制度について」
  5. 経営者保証改革プログラム(2022年12月23日)
  6. 経営者保証に関するガイドライン6項(2)
05

数字で確かめる:無保証の融資の割合と、手元に残せる額の目安

社長

保証なしで借りられる会社って、本当に多いの?

民間金融機関の新規融資では、保証に頼らない融資が2015年度の12.2%から2025年度は55.7%に増えました。代表者交代の時も、新しい社長が保証しなかったのは56.4%です。

ハカセ

経営者保証を外す話が現実的かどうかを、公表されている数字で確かめます。集計と計算は build/stats/keiei-hosho.py に残しています。

民間の金融機関:保証に頼らない融資は10年で4.6倍に

金融庁は、銀行・信用金庫・信用組合など529の民間金融機関の実績を集計しています。新規融資の件数のうち「経営者保証に依存しない融資」(無保証の融資と、代わりの手法を使った融資)の割合は、次のように増えてきました。※1

新規融資のうち、経営者保証に依存しない融資の割合(民間金融機関・件数)
  1. 2015年度12.2%
  2. 2017年度16.5%
  3. 2019年度21.6%
  4. 2021年度30.7%
  5. 2023年度47.6%
  6. 2024年度52.9%
  7. 2025年度55.7%

過去の年度2025年度

2015年度の12.2%から、2025年度は55.7%まで上がりました。2025年度の新規融資219万2,188件のうち、122万1,260件が保証に頼らない融資です。言い換えると、新しく借りる融資の半分以上は、もう社長の保証が付いていません。

残りの44.3%は保証付きです。ただし保証付きの融資のうち、金融機関が必要な説明をして記録したものを合わせると99.9%に達しています。保証が付くなら、理由の説明があるのがふつうになった、ということです。

代表者が交代したとき:前の社長と新しい社長の保証

同じ集計には、保証を付けた会社で代表者が交代したときに、金融機関がどう対応したかの内訳もあります(2025年度)。

対応 件数 割合
前の社長の保証を解除し、新しい社長も保証しない 6,710件 16.7%
前の社長の保証は残し、新しい社長は保証しない 15,932件 39.7%
前の社長の保証を解除し、新しい社長が保証する 16,304件 40.6%
前の社長も新しい社長も保証する(二重の保証) 1,224件 3.0%

新しい社長が保証しなかったのは、合わせて56.4%です。前と後の両方から保証をとる「二重の保証」は、2017年度の36.9%から3.0%まで減りました。一方で、前の社長の保証が残る形も約4割あります。引退した後も保証が残らないよう、交代のときに解除を申し入れることが大切です。

公庫:法人向けの新規融資の約半分が無保証

公庫の国民生活事業では、令和7年度の新規の無保証融資は14万3,051件で、全体の70.9%でした。法人向けに限ると5万4,465件、48.1%です(いずれも速報値)。※2個人企業を含めた全体の割合が高いのは、個人営業の人を原則として無保証人で扱っているためと考えられます。

計算例:会社が返せなくなったとき、社長の手元に残せる額の目安

ガイドラインで保証債務を整理すると、破産したときに残せる財産(自由財産)に加えて、一定期間の生計費や華美でない自宅を残すことを検討してもらえます(7章)。ガイドラインのQ&Aは、生計費の目安を1か月33万円、期間の目安を雇用保険の給付期間としています。※3

自由財産の現金は、66万円の1.5倍の99万円です。※4これに年齢ごとの給付期間の上限(1か月30日で換算)をかけた生計費を足すと、次のようになります。

保証人の年齢 給付期間の上限 生計費の目安(33万円×月数) 自由財産の現金と合わせて
30歳未満 180日(約6か月) 198万円 297万円
35〜44歳 270日(約9か月) 297万円 396万円
45〜59歳 330日(約11か月) 363万円 462万円
60〜64歳 240日(約8か月) 264万円 363万円

たとえば50歳の社長なら、現金で最大462万円ほどが目安になります。破産だけなら現金で残せるのは99万円なので、差は約363万円です。

ただし、これは上限の目安です。給付期間には90日からの幅があり、残せる額は、早く整理に着手したことで金融機関の回収がどれだけ増えたか(回収見込額の増加額)が上限になります。個別の事情で増えも減りもします。

この章の根拠(4件)
  1. 金融庁「民間金融機関における『経営者保証に関するガイドライン』等の活用実績(2025年度)」
  2. 日本政策金融公庫「保証人に依存しない融資」
  3. 経営者保証に関するガイドラインQ&A Q.7-14
  4. 破産法34条3項1号・民事執行法131条3号・民事執行法施行令1条
06

ファクタリングで連帯保証人を求められたら:何を保証するのかを読む

社長

ファクタリングで保証人を求められたら、どう読む?

何を保証するかを契約書で確かめます。回収したお金を渡す義務などなら、約束を守れば請求は来ません。売掛先が払わないときの買戻しまで含むなら、借入とほとんど変わりません。

ハカセ

ファクタリングは、売掛金をファクタリング会社に売る取引です。会社はお金を借りていないので、本来は保証人を付ける「借金」がありません。それでも契約書に代表者の連帯保証の条が入っていることがあります。

保証の対象になりうる3つの義務

売買のあとも会社に残る義務は、主に次の3つです。保証の条は、このどれを保証するかで意味がまったく違います。

会社に残る義務 請求が来る場面 保証の重さ
回収したお金を渡す義務(2社間) 売掛先から入金されたのに、ファクタリング会社へ送らなかった 自社が約束どおり送れば発生しない
表明保証の違反による損害賠償 売掛金が実在しない、二重に売っていた、などの約束違反 うその申込みをしなければ発生しない
買戻し・償還の義務 売掛先が倒産などで払わなかった 自社では防げない。借入と同じ重さ

上の2つは、会社が約束を守れば請求は来ません。3つ目は、売掛先の事情で請求が来ます。売掛先が払わない損を最終的に社長個人が負うので、ファクタリングを使う意味がほとんどなくなります。

金融庁は、売主が債権を買い戻すこととされている取引などは、契約書が売買の形でも貸付けと同じ働きをしていて、貸金業に当たるおそれがあるとしています。※1貸付けと判断された裁判例と、その場合の手数料の扱いはファクタリングは違法か:合法な売買と貸付けの違いで説明しています。

図鑑の197サービスで見る:保証とノンリコースは別の話

図鑑に載せている197サービス(2026年10月16日時点)の記録で、必要書類や注意書きに代表者の(連帯)保証が出てくるものは4サービスでした。保証は項目として全社を調べたものではないので、実際にはもっと多い可能性があります。

4つのうち1つは、償還請求権なし(ノンリコース)と書きながら、代表者を原則として保証人にするとしていました。ノンリコースの表示だけでは、社長個人の責任がないとは言えません。197のうちノンリコースを明記しているのは100で、表示と契約の中身の確かめ方は償還請求権とノンリコースの確かめ方にあります。

基本契約での保証は、極度額がなければ効力がない

ファクタリングを毎月使う契約では、基本契約に「今後のすべての取引で会社が負う債務を保証する」と書かれることがあります。これは個人根保証です。個人根保証は、上限の額(極度額)を書面で定めないと効力を生じません。※2

極度額が書かれていれば、保証する額はその額までです。署名する前に、極度額の欄があるか、いくらかを確かめます。

ガイドラインが使えるとは限らない

ガイドラインのQ&Aは、対象の「金融債権」を、銀行取引約定書が適用される取引や金銭消費貸借契約などの金融取引に基づく債権としています。※3売買の形のファクタリング契約での保証が当てはまるかは、はっきりしません。保証の整理で、ガイドラインの残存資産の考え方を使えないこともありうる、と考えておきます。

ファクタリングの契約に代表者の保証があるときの分かれ道
  1. 保証の条は、売掛先が払わないときの買戻し・償還まで含みますか?はい → 借入と同じ重さ。契約を見送り、ほかの会社か融資を検討するいいえ → 次へ
  2. 基本契約で今後の取引全部を保証する形ですか?はい → 極度額の記載と額を確かめる。記載がなければ書き直しを求めるいいえ → 次へ
  3. 保証の範囲は、送金義務と表明保証の違反に限られていますか?はい → 約束を守れば請求は来ない。手数料と合わせて判断するいいえ → 範囲が書かれていない。説明を文書でもらう
  4. 保証を外した契約、または保証のない会社を選べますか?はい → 保証のない契約を選ぶいいえ → 契約書の控えを持って、弁護士などに相談してから署名する

計算例:保証の範囲で、社長の負担はこう変わる

売掛金300万円を、入金の30日前に手数料10%で売ったとします。手数料は30万円、手取りは270万円で、実質年率は10÷90÷30×365=約135%です。自社の数字は手取りと実質年率のシミュレーターで確かめられます。

売掛先が倒産して300万円が払われなかった場合、保証の範囲によって社長の負担は次のように分かれます。

  • ノンリコースで、保証が送金義務と表明保証だけ:売掛先の不払いの損はファクタリング会社が負う。会社にも社長にも請求は来ない
  • 買戻しの義務があり、代表者がそれを保証:会社に300万円の買戻しの請求が来る。会社が払えなければ、社長個人に300万円の請求が来る

後者は、30万円の手数料を払って、300万円の借入の保証人になったのと同じです。条項ごとの読み方はファクタリングの契約書で確かめる箇所で説明しています。

契約の前に聞くこと

  • 「代表者の保証は、どの義務を保証するものですか。売掛先が払わないときも含みますか」
  • 「保証の上限(極度額)はいくらですか。契約書のどこに書いてありますか」
  • 「保証なしの契約はできますか。手数料はどう変わりますか」

答えはメールなど文字で残します。口頭で「形だけです」と言われても、署名した契約書の文言が優先します。

この章の根拠(3件)
  1. 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
  2. 民法465条の2第1項・第2項
  3. 経営者保証に関するガイドラインQ&A Q.1-2
07

保証を外せないとき・付けたくないときの、ほかの方法

社長

今の銀行で外せないときは、どうすればいい?

公庫の経営者保証免除特例や、保証料の上乗せと引き換えの信用保証協会の制度などがあります。今月の支払いが足りない、返済が遅れている、というときは、保証の交渉より先に手当てをします。

ハカセ

今の金融機関で保証を外せない場合でも、保証を付けずに資金を用意する方法はあります。

  • 公庫の無保証の融資:経営者保証免除特例制度のほか、マル経融資(商工会議所・商工会の推薦で借りる融資)や資本性ローンも、経営者保証を不要とする制度です。※1
  • 信用保証協会の非提供制度:保証料の上乗せと引き換えに、経営者保証を付けずに銀行から借りる方法です。
  • ABLへの信用保証:経営者保証改革プログラムで、売掛金や在庫を担保にする融資の信用保証では、2024年4月から経営者保証をとらない方針が示されました。※2
  • 保証のないファクタリング:入金までの日数が短い不足なら、償還請求権がなく、代表者の保証もない契約を選びます。手数料は融資より高いので、使うのは足りない額と日数だけにします。

どれが自社に合うかは、いつまでにいくら必要かで変わります。資金調達診断で、条件に合う方法の候補を確かめられます。

保証を外すことを急がない方がよい場合

  • 今月・来月の支払いが足りない:保証の交渉は、決算期をまたいで時間がかかります。先に支払いの手当てをします。
  • 返済が遅れている、またはリスケ中:3つの要件以前に、返済を正常に戻すことが先です。
  • 上乗せの費用が大きい:保証料や金利の上乗せは、借りている間ずっとかかります。保証の重さと費用を比べて選びます。

家族や知人に保証人を頼まない

ガイドラインは経営者の保証を主な対象にしていますが、第三者の保証を否定してはいません。※3ただ、取締役などでない個人が事業の借入を保証するには、公証役場で保証の意思を示す公正証書が必要です。※4会社の問題を家族や知人の生活に広げないよう、第三者の保証は避けます。

この章の根拠(4件)
  1. 日本政策金融公庫「保証人に依存しない融資」
  2. 経営者保証改革プログラム(2022年12月23日)
  3. 経営者保証に関するガイドライン3項 注5
  4. 民法465条の6・465条の9
08

会社が返せなくなったら:ガイドラインで保証債務を整理する

社長

会社が返せなくなったら、社長は自己破産しかないの?

ガイドラインで、破産によらずに保証債務を整理する道があります。自由財産に加えて生計費などを残せる可能性があり、信用情報に事故として載らないこととされています。会社の手続き中に始めます。

ハカセ

会社の返済が続かなくなっても、保証人の社長がすぐ自己破産するしかないわけではありません。ガイドラインには、保証債務を破産によらずに整理する手続きがあります。

使える条件

次の4つをすべて満たすと、保証人は金融機関にガイドラインでの整理を申し出られます。※1

  1. 保証契約が、ガイドラインの対象の要件(中小企業・経営者・誠実な開示など)を満たす
  2. 会社が破産・民事再生などの法的な手続きか、中小企業活性化協議会などが関わる私的整理を申し立てている、または終わっている
  3. 破産で配当するより多く回収できる見込みがあるなど、金融機関にとっても経済的な合理性がある
  4. 保証人に、破産法の免責不許可事由(財産を隠す、など)がない

整理で得られること

  • 手元に残せる財産が広がる:自由財産に加えて、一定期間の生計費や華美でない自宅を残すことを検討してもらえます(数字の目安は4章)。※2
  • 信用情報に事故として載らない:整理をした事実は、金融機関が信用情報の機関に報告・登録しないこととされています。※3
  • 弁済は原則5年以内の計画で:残す資産を除いた財産を処分し、その範囲で返して、残りの免除を受ける計画を立てます。※4

早く始めるほど残せる

会社の整理の手続きが終わったあとに保証の整理を始めると、残せる財産は自由財産の範囲内になる、とQ&Aは説明しています。※5遅くとも、会社の手続きが続いているうちに始めます。返済が苦しくなった段階で、弁護士や中小企業活性化協議会に相談します。

ファクタリングを使っている途中で会社や社長が破産した場合に、売った売掛金や代表者の保証がどう扱われるかは、ファクタリング中に自己破産したときの売掛金の行方にまとめています。

この章の根拠(5件)
  1. 経営者保証に関するガイドライン7項(1)
  2. 経営者保証に関するガイドライン7項(3)③
  3. 経営者保証に関するガイドライン8項(5)・Q&A Q.8-5
  4. 経営者保証に関するガイドライン7項(3)④
  5. 経営者保証に関するガイドラインQ&A Q.7-20
09

よくある失敗と注意点

社長

保証のことで、やりがちな失敗って何?

「外れないもの」と思い込む、社長への貸付金を放置する、代表者の交代で解除を申し入れない、などです。ファクタリングの保証を「形だけ」と信じるのも危険です。

ハカセ
  • 「保証は外れないもの」と思い込む:新規融資の半分以上はすでに保証に頼っていません。こちらから申し入れないと、見直しは始まりません。
  • 社長への貸付金を放置する:会社から社長への貸付金や仮払金は、分離ができていない証拠と見られます。保証の交渉の前に精算の計画を立てます。
  • 決算書だけ出して終わる:透明性の要件は、試算表や資金繰り表の定期的な開示まで含みます。
  • 代表者の交代で解除を申し入れない:前の社長の保証が残る形は約4割あります。引退した社長が、経営に関わらないまま保証人であり続けることになります。
  • 極度額を見ずに根保証に署名する:取引の種類を問わず、個人の根保証は極度額が上限です。額が大きすぎないかを確かめます。
  • ファクタリングの保証を「形だけ」と信じる:売掛先の不払いまで保証すれば、借入と同じ責任を負います。
  • 整理の相談を遅らせる:会社の手続きが終わってからでは、手元に残せる財産が狭くなります。

ここで書いたのは、一般的な決まりと公表資料の内容です。保証を外せるか、どこまで責任を負うかは、契約書の文言と会社の状況で変わります。申し入れや整理の前に、契約書と決算書を持って、取引金融機関や税理士・弁護士に相談してください。

出典(16件)公的機関の資料・法令。2026.10.17に確認
  1. 経営者保証に関するガイドライン(経営者保証に関するガイドライン研究会、全国銀行協会)www.zenginkyo.or.jp
  2. 経営者保証に関するガイドラインQ&A(全国銀行協会)www.zenginkyo.or.jp
  3. 経営者保証に関するガイドラインをご存じですか(リーフレット、全国銀行協会)www.zenginkyo.or.jp
  4. 経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けた施策等について(金融庁)www.fsa.go.jp
  5. 民間金融機関における「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績(2025年度)(金融庁、令和8年6月26日)www.fsa.go.jp
  6. 民間金融機関における「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績(グラフ)(金融庁)www.fsa.go.jp
  7. 経営者保証改革プログラム(経済産業省・金融庁・財務省、2022年12月23日)www.fsa.go.jp
  8. 「地域金融力強化プラン」を踏まえた監督指針の一部改正の概要(金融庁、2026年2月20日)www.fsa.go.jp
  9. 経営者保証免除特例制度(日本政策金融公庫)www.jfc.go.jp
  10. 保証人に依存しない融資(日本政策金融公庫)www.jfc.go.jp
  11. 事業者選択型経営者保証非提供制度について(島根県)www.pref.shimane.lg.jp
  12. ファクタリングの利用に関する注意喚起(金融庁)www.fsa.go.jp
  13. 民法(e-Gov法令検索)第446条・第452〜454条・第458条の2・第458条の3・第465条の2・第465条の6・第465条の9・第465条の10laws.e-gov.go.jp
  14. 破産法(e-Gov法令検索)第34条laws.e-gov.go.jp
  15. 民事執行法(e-Gov法令検索)第131条laws.e-gov.go.jp
  16. 民事執行法施行令(e-Gov法令検索)第1条laws.e-gov.go.jp

FAQ

よくある質問

経営者保証とは何ですか?

中小企業が金融機関から借りるときに、経営者が個人として会社の借入を保証することです。ふつうは連帯保証なので、会社の返済が止まると、金融機関は社長に直接、全額を請求できます。「先に会社に請求して」と言う権利はありません。保証の契約は書面か電子の記録で結ぶ必要があります。

経営者保証を外すにはどうすればいいですか?

経営者保証ガイドラインの3つの要件、法人と経営者の資産・お金の分離、財務基盤の強化、試算表などの定期的な開示を整えてから、メインの金融機関に解除を申し入れます。足りない点があれば、どこをどう直せばよいかの説明を求められます。公庫の経営者保証免除特例制度や、信用保証協会の保証料を上乗せする制度もあります。

経営者保証ガイドラインに法的な拘束力はありますか?

法的な拘束力はありません。日本商工会議所と全国銀行協会が共同で設けた研究会がまとめた自主的なルールで、会社・保証人・金融機関が自発的に尊重して守ることが期待されています。ただし2023年4月からは監督指針で、保証を付ける理由と、解除に向けて改善すべき点の説明・記録が金融機関に求められています。

ファクタリングで連帯保証人を求められるのは普通ですか?

ファクタリングは売掛金の売買なので、本来は保証人がいりません。図鑑の197サービスの記録では、代表者の保証が出てくるのは4サービスでした。保証の条があれば、送金義務や表明保証の違反だけか、売掛先が払わないときの買戻しまで含むかを確かめます。後者なら借入と同じ責任を負います。

社長を交代したら、前の社長の保証はどうなりますか?

自動では外れません。ガイドラインは、後継者に保証を当然に引き継がせず、前の社長から解除を求められたら経営への関わりなどを見て判断するとしています。2025年度の民間金融機関では、新しい社長が保証しなかったのが56.4%、前の社長の保証が残ったのが約4割でした。交代の前から解除を申し入れます。

会社が倒産したら、保証人の社長は自己破産するしかありませんか?

ガイドラインに沿って、破産によらずに保証債務を整理する方法があります。会社が法的手続きや私的整理に入っていることなどが条件です。破産で残せる現金99万円に加え、一定期間の生計費や華美でない自宅を残すことを検討してもらえ、信用情報にも事故として載りません。会社の手続き中に早めに始めます。

READ NEXT

あわせて読みたい

「法律」の記事から すべて見る →

NEXT

あなたの条件で、使える会社を探す

業種・状況・入金の期限・金額の9つの質問に答えると、使える方法と会社を理由つきで返します。会員登録はいりません。

9つの質問で診断する →全社の一覧で比べる